『お薬と生活』コーナーでは、お薬や健康生活にまつわる話題を取り上げています。
日々の生活の中に取り込めるちょっとした工夫や季節に応じた健康対策のほか、ケイアイエム(KIM Pharmacy)の薬局店舗での取り組みなど、みなさまの健康生活をサポートする情報を提供しています。
点眼薬を正しく使用するために
2017年8月
点眼薬は目の疲れ、痒み、乾燥などを感じた時に、手軽にドラッグストア等で購入できる、馴染み深いお薬だと思います。
但し、誤った使い方をすると薬の効果が弱まったり、全身性の副作用が生じることもあるので注意が必要です。
ここでは点眼薬を正しく使うためのポイントを整理してみましょう。
点眼薬を正しく使うためのポイント
ポイント① 点眼前の準備
- 点眼前に石けんなどで十分な手洗いを行うようにしましょう。
- 点眼薬の先端を手や目に触れないようにしましょう。
これらをすることで感染症を予防することができます。
ポイント② 点眼時の姿勢
- 頭を後方に傾けて目の下まぶたを軽く引き点眼します。
- 上手に点眼ができない方は、床に仰向けになった姿勢で点眼すると良いでしょう。
点眼後にめまいを感じる方は、首の後ろ側を走っている血管が圧迫されることが原因になっている場合があります。この様な症状がある方も、床に仰向けになった姿勢で点眼することで改善することがあります。
ポイント③ 点眼後
- 点眼後は軽く目を閉じて、目頭を数分間圧迫して下さい。
目頭を圧迫することで、鼻涙管からの点眼液の流出と、鼻・咽頭粘膜や消化管粘膜からの吸収を抑制して、全身性の副作用や苦味などを抑えることができます。
ポイント④ 2種類以上の点眼薬を用いる時
- 少なくとも5分以上は間隔をあけて点眼して下さい。
結膜のうと言う袋の涙液が完全に置き換わるのに5分程度かかると言われているからです。
ポイント⑤ 1回の点眼薬の量
- 点眼薬は1回1滴で十分量とされています。
点眼液の1滴の容量は約30~50μLで、結膜のうの最大保持能力は約30μLとされているからです。
以上のポイント①~⑤以外にも、個別のお薬特有の副作用や保存方法があるものも多く存在します。
目薬を購入(ドラッグストアの薬)・交付(病院の処方薬)される際には、医師や薬剤師の指導に従って正しく使用して下さい。