今回は、多くの人を悩ます“頭痛”のお話です。
一言で頭痛といっても、その原因にはいろいろあります。頭痛の種類や適切な対応方を学んでいきましょう。

頭痛は大きく分けて3種類に分類できます。

それぞれの症状と対処法を見てみましょう。

筋緊張型の頭痛は肩こりや眼精疲労などで起こる頭痛です。頭痛の約90％はこのタイプの頭痛だといわれています。痛む時間は個人差あり30分と短い人から長い人だと7日間痛みが続きます。
治療としては筋肉の緊張をほぐしたり、鎮痛剤を服用したりします。
また普段から疲れやストレスを溜めず規則正しい生活をすることが頭痛の予防になります。また長時間同じ姿勢をとらないことも大切です。

偏頭痛は脳の血管がストレスなどの原因で一時的に拡張をし、その際に神経を圧迫して起こるといわれています。痛みは4時間から72時間続き、人によっては視界や嗅覚に異変が出ることもあります。具体的には視界がチカチカ光る、石油の臭いがするなどです。
治療薬としてはトリプタン製剤と言われる薬を使用するのが一般的になります。ただしこの薬は市販では売っておらず、医療機関を受診して処方してもらう必要があります。
またこのタイプの頭痛が頻発するようなら予防薬が処方されることもあります。
またトリプタン製剤を服用しすぎることにより起こる「薬物乱用頭痛」と言われる偏頭痛もあります。このタイプは薬を正しい用法用量で服用すれば防げることが多いので、必ず医師や薬剤師に指示された量を守って服用してください。
こちらも普段から疲れやストレスを溜めないことが大切です。またチーズやチョコレートなどの食品でも誘発されることがあります。

群発頭痛は1年のうち1～2ヶ月間集中して起こるといわれている病気です。原因は偏頭痛と同じ血管の異常な拡張といわれていますが、眼の奥がえぐられるような激痛、頭の片方だけが痛むなどの特徴があります。痛みは15分から3時間程度続きます。
市販の痛み止めでは効果が不十分なので専門医に受診、相談する必要があります。
治療薬としては偏頭痛と同じトリプタン製剤を用いることがありますが薬の効果が出る前に症状が治まってしまうことが多いので、主に予防に重点をおく治療をすることが多いです。
またこの頭痛が集中して起こっている時期は少量のアルコールでも症状が出ることがあるので、アルコールは避けることが重要です。

上記以外でも脳の病気で頭痛が起こることがありますので、頭痛が頻発するようなら一度専門医を受診することをお勧めします。